[ 運動器リハビリテーション ]
運動器リハビリテーション
健康保険の運動指導(運動器リハビリテーション)
国民の体力向上や健康増進のため、運動生理学や医学的な知識を基に、個々の体に適した運動プログラムを作成し、運動量や実施方法を指導します。高齢化や運動不足が引き起こす生活習慣病(糖尿病、肥満、動脈硬化、高血圧、心疾患)を予防し、健康の維持・増進に注力しています。そのため、現代の日本においては健康運動指導士の役割がますます重要視されています。

ロコモティブシンドローム
ロコモティブシンドローム(ロコモ)は、運動器の障害により移動機能が低下した状態を指す、日本整形外科学会が2007年に提唱した概念です。骨や筋肉などから成る運動器の障害が進むと、介護が必要になるリスクが高まります。健康寿命を延ばすには、予防と進行の抑制が重要です。

「 サルコペニア 」
加齢や病気により骨格筋が減少し、筋力が低下する状態をサルコペニアと呼びます。この状態では歩行が遅くなり、身体活動が減少するとともに、エネルギー消費効率が低下し、糖尿病などの生活習慣病のリスクが増加します。サルコペニアの予防や治療には運動が推奨されており、特にレジスタンス運動(筋力トレーニング)が効果的です。筋力や機能、筋肉量の改善に加え、日常生活動作の向上や転倒リスクの軽減にも役立つことが示されています。
「 フレイル 」
「フレイル」とは、身体的・精神的な機能や社会的なつながりが衰える状態を指し、運動不足がその主な原因の一つです。加齢や慢性疾患により筋肉量や筋力が減少し、基礎代謝が低下します。この結果、食欲不振や低栄養が進み、体重や筋力の減少を引き起こす悪循環(フレイル・サイクル)が始まります。その結果、疲れやすさや歩行速度の低下、活動量の減少が現れ、転倒や介護が必要な状態になるリスクが高まります。これを防ぐためには、体力を維持し、バランスを向上させる運動が推奨されます。
身体測定
身体測定では、最初に身長や体重を測定し、肥満度やメタボリック症候群のリスクを評価します。過去の病歴や現在治療中の病気についても確認し、検査の安全性を確保します。さらに、心臓や肺の聴診、腹部の触診などを行い、健康状態を総合的にチェックします。身体測定は、健康状態を把握し、病気の早期発見や健康維持に重要な役割を果たします。
医療的な評価
専門家が個別の運動プランを作成します。体組成測定器や筋力トレーニングマシン、自転車エルゴメーター、ランニングマシンなど、多彩な運動機器を完備し、医師の指導のもと、各自の体調や目標に応じたプランを提供しています。安心して運動できる環境が整っています。

運動指導
運動習慣も生活習慣なのでこれまで運動しない人が運動するようになるというのは大変難しいはずです。例えばプールの運動はひざの負担もなくダイエットに最適ですが、統計的に続かないことが分かっているため肥満者の運動として第一に勧められることはありません。
定期的な有酸素運動をオンラインで指導し一緒に運動することで習慣化をしていきます。
